東京マルイ M3ショーティを買った&インプレッション

◆エアコキショットガン それは漢のロマン

これまではマルイM14、G&G CM16 Raider の2丁体制でサバゲを戦い抜いてきましたがどちらとも電動ガンということもあり何か…楽、ラクすぎる感じがします。こう、ガシャコ！っていうアクションというか不便性の美学というかマゾっ気が欲しいな、ということで、東京マルイのM3ショーティを買いました。泣く子も黙るエアコキです。

特にこのショーティについては「性能は良いがコッキングが重い」「1ゲームで腕がもげる」「上腕の筋トレに最適」というレビューが多数見られます。エアコキ×ショットガンだけでも漢の浪漫全開なのに、コッキングが無闇矢鱈に重いとまで来たらそれはもうロマン輝くエステールなのでは…。期待に胸が膨らみます。

外観については、見た感じはレシーバー回りがプラ製なだけに値段なりに重厚感・リアルさには欠けますが、ラバーコーティングされたマットブラックのフォアエンドとアルミ製アウターバレルはいかにも無機質で、近接制圧兵器然とした冷徹さを醸し出しています。とりわけ良くもなく悪くもないと言った所です。

◆使ってみてどうか

さっそく実戦投入してみました。

・まず良い点ですが、約1.5kgと超軽量な所。さらに全長に対して重量バランスに優れていて変に重みが偏っていないため、左右の取り回しが非常にし易く、クイックにサイティングが出来ます。これは外部ソースに依存しないエアコキならではの美点です。重量感が無いと言われればそれまでですが極めて実戦ファーストなウェポンだと言えます。あとは3発同時発射の制圧力も特筆すべきポイントです。3発の集弾性が散らばり過ぎないため、20m程度までのショートレンジの打ち合いではラフに狙ってもヒットを取りやすい印象があります。また、隠れている相手のバリケードに向かって射撃すると音のインパクトがかなり大きくかなりビビらせられ、牽制の意味でも3発同時発射の有効性は高いと思います。ここまで良い点を2つ程述べましたが、一番大きなメリットと言うと、M3ショーティを使うと毎回開幕ダッシュでCQBエリアに殴り込みを掛けに行くショットガンナーとしての本懐を果たすことが出来、サバゲを更にアグレッシブに楽しむことが出来る、という事かなと思います(ただしそのぶん果てしなく疲労する)。というか電動ガン勢とまともに相対すると確実に不利なのでそういった動き方をせざるを得ないと言うのが本音なのですが。

・ダメな点は有効射程が短い所ですね。購入して初めて試射した際に思ったのが「飛ばねぇ…。」って事でした。ショットガンに何を期待してるのってハナシですが、固定HOPの効きが甘く、まともに戦えるのは25m迄かせいぜい30mがいい所でしょうか、立ち回り的にも必然的にCQBエリアへのルーティングを要求されます。これは森林系フィールドだと使い難いなぁ…。初速は82～85m/sといいセン行っているのに少し残念です。今後の使い込みで多少こなれてくる事を祈ります。

 ・微妙な点。①マガジンリリースレバーが小さく、シェルチェンジがし難い事。これは押し易くなるエクステンション的なツールがあるようです。幸い、解消に3,000円掛ける程には不便に思っていませんので買いません(貧乏性)。②フロント/リアサイト・ダミーボルトレバーが壊れやすい事。実際フロントサイトは投入2戦目に取れました(苦笑)。あまりに耐久性が無さ過ぎるのでは。仕方が無いのでリアサイトとボルトレバーの脱落防止も合わせて接着剤で無理やりくっ着けて対処しました。③リロードが頻繁に必要な事。これはどうしようもない。サラマンダーを使えば解決ですが…ショットシェルっていうのはロマンじゃないですか。でしょ？ね？

◆コッキングについて

コッキングの重さに定評があるこのM3、体の細い友人に貸した所一回も引ききれませんでした…が、正直 巷で言われている程力が必要とは思いません。フォアエンドをただ引き切るのではなく、フォアエンドの引く力を60%・グリップを押す力を40%程度で腕をどちらも使えばスムーズにコッキング可能です。しかしながら調子に乗ってはいけません、一日中使い倒すと徐々に指が痺れてきます。あれっと思ったらもう終わり、自分は割と腕が太い方だと思っていたのですが、疲労が蓄積し過ぎたのかコッキングの仕方が悪いのか、左腕の三角筋が鈍痛に見舞われる事一週間…。…あまりM3をナメない方が良いです。結論から言うと、女性やお子様は勿論として腕力に自身の無い人はM3を使うのを止めておいた方がベターだと思います。

◆総評

M3ショーティはあまり飛ばないわ腕疲れるわリロードは頻繁だわでほぼCQBエリア限定使用的な非常に癖のある武器だと思います。しかしそれらの欠点を如何にアドバンテージへと昇華するのか？機動性を武器にどう戦えば撃ち勝つことができるのか？といったストラテジーを模索するのがフルオート全盛の今あえてM3ショーティを使う事の何よりの愉しさだと感じました。弱いモノが頑張って強いモノを倒すって構図、燃えるじゃないですか？ひとたびM3のフォアエンドを握ると、ルーキーズとかガンバの冒険とか本部vs柳龍光的な、そんな感じの下剋上精神がふつふつと湧いて来るのです。まさに漢のための漢の武器。ウイイレの対戦でサウジアラビアとか使っちゃう貴方におすすめです。